「寝ろ。寝るとだいたい何とかなるから寝ろ。」鷲尾 勇気 より
1 睡眠不足で寿命が縮むッ!?
睡眠不足がもたらす最も恐ろしい健康被害はずばり、「寿命が縮むこと」だ。
睡眠不足は、生活習慣病やストレス、精神疾患など様々な健康被害を引き起こすことが知られている。それらの中でも、寿命短縮はその最たるものだ。
睡眠には体を修復し、細胞の再生を促進する重要な働きがある。
しかし、睡眠不足になるとこの働きが不十分になり、体に悪影響を与える。
特に、長期間にわたって睡眠不足が続くと、体内時計が乱れ、免疫力が低下するため、様々な病気にかかりやすくなるのだ。例えば、糖尿病や心臓病、脳卒中などが挙げられる。
また、睡眠不足によってストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が増加し、体に負担がかかりすぎてしまう可能性が増大する。
このコルチゾールは、細胞を老化させ、血糖値を上昇させ、脳細胞を破壊することで知られている。長期的にコルチゾールが分泌されると、体が老化し、寿命が縮むことに繋がってしまうのだ。
こうしてみると「寝ないと死ぬッ」は、さほど大げさな言葉ではないと言うことがわかるだろう。
だから寝ろ。死にたくなければ寝ろ。
2 睡眠不足でメンタルがやられるッ!?
言うまでもなく、睡眠不足はメンタルにも悪影響を与える。
諸兄姉らも、睡眠は心身のリフレッシュに欠かせないということは知っているだろう。
睡眠不足は、集中力や判断力の低下、イライラ、ストレス、不安などを引き起こす原因となる。
つまり、眠りが足りないと心のバランスを崩す可能性が高まるってことだ。
そして何よりも恐ろしいのが、睡眠不足はうつ病や不安障害などの精神疾患のリスクを高めるということだ。
「うつ病」とは、一般的には「抑うつ症状」を中心とした心の病気のことだ。
具体的には、長期間にわたって気分が落ち込んで、楽しいことが楽しく感じられなかったり、興味を持てなかったり、または自分自身や周りの人に対する無力感や罪悪感を強く感じることが特徴だ。
身体的な症状として、不眠や過眠、食欲不振や過食、疲れやすさ、頭痛、胃腸の不調などが見られることがある。
「うつ病」は、脳内物質のバランスの崩れ、ストレス、遺伝的な要因、生活環境などが原因で発症することが知られている。
バランスの崩れ・・・ストレス・・・、そう睡眠不足が原因の一つとなるものだ。
睡眠不足が原因で精神のバランスを崩し、精神のバランスが崩れることで更に不眠になる。
なんという恐ろしい悪循環ッ!
もし「うつ病」になってしまったらは、放置しておくと回復が遅れるばかりか、悪化して自殺や自傷行為などの危険性が高まるため、早期に適切な治療を受けることが重要だ。
そのため、もし自分が「うつ病」かもしれないと悩んでいる場合は、専門医に相談することが大切だ。
ゆーき先生たち保育士も、子供たちの心のケアに力を入れている。
そしてできれば、そういった意味でも保護者の方々の力になれればとも思っている。
だが自ら睡眠不足になる状態を選択して、自分で精神のバランスを崩してしまうようではどうしようもない。
だから寝ろ。心の平安を得るために寝ろ。
3 睡眠不足で前立腺がんになるリスクが上がるッ!?
今回は、寝不足による前立腺がんのリスクについての怖いお話だ。
まず前立腺がんとは何か。
前立腺がんは、前立腺という臓器に発生する悪性腫瘍のこと。
前立腺は、男性の精液を作る器官であり、その役割のために男性ホルモンであるテストステロンによって刺激される。
ところがこのテストステロンが多すぎると前立腺がんのリスクが上昇することが知られている。
では寝不足がどのように前立腺がんのリスクを引き起こすのか。
睡眠不足は、体内のホルモンバランスを崩す可能性がある。睡眠不足はテストステロンの分泌を過剰に増加させることがあるということがわかっている。これにより、前立腺がんのリスクが直接的に高まる可能性があるということだ。
さらに、睡眠不足は免疫力の低下を招くことが知られている。
睡眠不足によって、体内に慢性的な炎症を引き起こす物質が増加し、それによって免疫力が低下する。
当然免疫力が低下すると、がん細胞を抑制する役割を持つNK細胞の働きが弱まり、前立腺がんの発生リスクが高まることになるのだ。
それに加えて、過度なストレスががんの発生に関係していることが明らかになっている。
睡眠不足によってストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され、それが免疫力を低下させる要因となるのだ。
寝不足によりストレスが増大することで、前立腺がんだけではなく、全てのがんのリスクが上昇する可能性があるわけだ。
なお、前立腺がんは、初期症状がほとんどなく、発見が遅れることが多いため、注意が必要だ。
予防することが一番なのである。
だから寝ろ。がんになりたくなければ寝ろ。

コメント